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ご自宅でできる土鍋のお手入れ
貫入や炎の跡。少し欠けたり、釉薬の色が変わったり。
見た目だけではなく、使い込むほどに煮炊きがしやすくなり、暮らしに溶け込む土鍋。
木製品や革製品など、長く大切に使い込まれた道具や家具と同じように、土鍋も使い続けるうちにどんどん味わい深く変化します。
そこには「自分だけの土鍋」に育っていく楽しさがあります。
みなさまが暮らしの中で長く土鍋を使い続けられるよう、日々のお手入れのコツをお伝えいたします。
ぜひ楽しみながら土鍋を育ててみてください。
<土鍋の使い始め>
土鍋の使い始めには「目止め」という、お粥を炊き込む作業が必要です。
お粥を炊くことで米のでんぷん質が土鍋の細かい気孔を埋め、水漏れを防ぎます。
伊賀土鍋は蓄熱性が高い粗土を使用しているので、米の研ぎ汁ではなく、必ずお粥で目止めをします。
- お粥の詳しい炊き方
- 「目止め」のお粥はどのように炊くのですか? >>
- その他「土鍋の使い始め」に関するよくあるご質問
- 「土鍋の使い始め」に関するご質問はこちら >>
<土鍋の日常のお手入れ>
土鍋のお手入れの基本は「よく乾かす」
土鍋を長く使うためには日々のお手入れも大事です。
日々のお手入れのポイント
- ご使用後、残ったものは別の容器に移し替えてなるべく早く洗う
- 長時間水に浸けたままにしない
- よく乾かす
においが気になる場合
土鍋に7分目くらいの水・レモンなどの柑橘類の果汁を入れ、沸騰後そのまま約10分煮沸してください。臭いがやわらぎます。
焦げが取れない場合
土鍋にぬるま湯を入れてしばらく置き、木杓子で焦げを取り除いて洗ってください。これを2〜3度繰り返すときれいになります。
ひどい焦げつきは土鍋の8分目まで水を入れ、重曹を小さじ1杯(入れ過ぎに注意)入れて10〜15分煮立てた後、しばらくおいてから洗ってください。
乾燥後は「お粥炊きの手順」でお粥を炊いてください。
※一度、重曹のお手入れをして改善しない場合は、何度も試さずにお問い合わせフォームからご相談ください。
土鍋のふた・本体から白い泡や茶色い液体が滲み出てきた場合(目詰まり)
粗土でできている伊賀土鍋は本体はもちろん、ふたにも吸水性があります。
長時間使い続けたり、温め直しを繰り返したり、作った料理を取り出さずにそのままにしておくと、食材の成分や水分が内部に吸収され、表面の釉薬層の貫入や削り仕上げによる表面のくぼみから、沸騰した蒸気とともに放出されます。
身体に悪いものではありませんので引き続きご使用可能ですが、気になる場合は一度ご使用を中止し、よく洗って完全に乾燥させてください。
【ふたのお手入れ方法】
土鍋に水(湯)を入れてふたをして沸騰させ、そのまま10分くらい煮沸します。
火から下ろし、ふたの熱が取れたらきれいに洗って乾燥させてください。さらにお天気の良い日に天日干しをするのがおすすめです。
【本体のお手入れ方法】
まずは、使用後早めに料理を取り出し、よく洗って完全に乾かします。
2〜3日天日干しをお試しください。裏返して電子レンジで2〜3分加熱し、水分を飛ばす方法もおすすめです。
それでも改善しない場合は、土鍋の8分目まで水を入れ、重曹を小さじ1杯(入れ過ぎに注意)入れて10分〜15分に煮立てた後、天日干しで充分乾燥させます。
乾燥後は「お粥炊きの手順」でお粥をたいてください。
※一度、重曹のお手入れをして改善しない場合は、何度も試さずにお問い合わせフォームからご相談ください。
カビを生やしてしまった場合
お酢の殺菌・消臭効果を利用します。
土鍋に7分目くらいの水・酢大さじ2〜3杯を入れ、沸騰後そのまま約10分煮沸してください。
カビの跡は残る場合がありますが、カビ自体は死滅します。
ひびが入ってしまった場合
ひびには修復可能なひびと、修復できないひびがあります。
修復可能なひびは土鍋の底などに浅く入ったもので、再度「お粥炊きの手順」でお粥を炊くことで補修され、またご使用いただけるようになります。
修復できないひびは土鍋の縁や取っ手まで伸びている大きなひびです。
判断がつかない場合は、下記お問い合わせフォームまで該当箇所の写真を添えてお問い合わせフォームからご相談ください。
- その他、「土鍋の日常のお手入れ」に関するよくあるご質問
- 土鍋の日常のお手入れ方法はこちら >>
<土鍋の特性上発生する経年変化について>
土鍋の外側や内側が黒くなる・土鍋の内側にひびが入るなど、経年変化による事象もありますがご使用に問題はありません。
ご使用方法・ご使用頻度によってその変化は異なります。土鍋が育つ経年変化としてお楽しみいただけますと幸いです。
<もしも割れてしまったら>
長年使ってきた土鍋のふたを、うっかり割ってしまった……。でも大丈夫!
そんな時でも破損したパーツのみご注文を承っております。
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土鍋の焼き直しメンテナンス
土鍋を長くご愛用いただく中で、ご自宅でできるお手入れをお試しになっても解決しない場合はご相談ください。
お困りのケースに合わせて対策をご提案いたします。
そして最後のお手入れ手段として、【土鍋の焼き直しメンテナンス】を始めました。
土鍋をお預かりして窯で焼き直し、土鍋内部の目詰まりや表面の固着物を焼き切って土鍋をリセットすることで、土鍋本来の機能を回復させます。
まずはコーポレートサイトのお問い合わせフォームよりご相談ください。